2、日本人の生活 祝詞

 第一五章 祝詞のりと〔一五四〇〕

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001   祝詞のりと
 
002掛巻かけまくかしこ大本おほもと大御神おほみかみ宇豆うづ大前おほまへに、つつしゐやまかしこかしこみもまをさく。大地とよあしはら千五百ちいほあき瑞穂みづほくには。天地あめつち初発之時なりいでしときより、国之常立くにのとこたちのみこと堅磐かきは常磐ときはしづま居坐ゐまして。くに本国もとくに浦安国うらやすくに愛給めでたままもりたまひて、𪫧怜うまら委曲つばらひらきたまひしくににしれば。すめ大神おほかみあめ石位いはくらはなち、あめ八重雲やへくも伊都いづ千別ちわき千別ちわきて、天降あまくだたまひてよりうごことかはことく。ひとこころなほただしく、山川やまかはきよさやけく。顕見うつしき蒼生あをひとぐさくひくべき稲種いなだねは、大御神おほみかみ大御言おほみことあめ邑君むらぎみさだめたまひ。あめ狭田さだ長田ながたゑしめたまひしいねを、天津あまつ御饌みけ遠御饌とほみけ赤丹あかに聞食きこしめしのりたまさづたまひて。大地主おほとこぬしのかみ五百津いほつ斎鋤いむすきりて、高田たかた窪田くぼたたがやたまひ、水分みくまりのかみみづかしめ、埴安はにやすのかみ真埴まはにやし。大歳おほとしかみいなむしはらひ。あき足穂たりほ八束穂やつかほの、重穂いかしほなしさきはへたまひ。夏冬なつふゆあつさむさもやはらかに、しきやまひすくなく。うちしま崎々さきざきかきいそ隈々くまぐま常世とこよなみ重浪しきなみよせて、いきすみひとことごとたかきもひくきもおいわかきもうれしみたふとみ。遠津とほつ御神みかみ敷坐しきましま八十島やそしまは。あめ壁立かべたつきはみ、くに退立そぎたつかぎり。くにひろさかしきくにたひらけく。青雲あをくもたなびきはみ、白雲しらくも墜居おりゐ向伏むかふすかぎり。大野原おほぬのはら磐根いはね木根きねふみ佐久美さくみこまつめいたとどまかぎり。荷緒にのを結堅ゆひかためて、長道ながぢひま立続たちつづき。青海原あをみのはら棹舵さをかぢさず、ふねいたらむかぎり。真舵まかぢ繁貫しじぬ浮並うけならべて、遠近をちこちくにことごとみみおどろかがや種々くさぐさうづたからを。霜黒葛しもくろかづらるやるや川舟かはふね毛曾呂もそろ毛曾呂もそろ持渡もちわたて、百取ももとりつくゑ横山よこやまごと置足おきたらはして。すめ大神おほかみたてまつり。大御おほみ国中くぬち敷施しきほどこし。まなびわざすべてのりに、弥益いやますひらはりて。あめした四方よもくには、かみ御国みくに浦安国うらやすくにと。くに富栄とみさかえてみやこひな恵良ゑら々々ゑらゑらにぎはひ。邂逅わくらはみちきたなこころて、射向いむかまつあだときは。万民みたからこぞり、御祖みおやのかみつたたまへる、言霊ことたま真心まごころ振起ふりおこし。いづ雄健をたけ踏健ふみたけび。いづ嘖譲ころびおこして、うみかば水潜屍みづくかばねやまかば草生屍くさむすかばね大神おほかみにこそなめのどにはなじ。かへりみじと、いやすすみにすすみ、いやせまりせまり。やまごとに追伏おひふかはごとに追攘おひはらひて言向ことむやはし、うらやすうらたぬしきは、もはらあが大神おほかみひろあつ大御恵おほみめぐみと、斎知ゆし厳知いづし細螺しただみ伊這回いはひもとほ噞喁あぎたいを打仰うちあふぎ、ゐやまひよろこびまつらくを、真澄ますみ大御鏡おほみかがみおも押霽おしはるして見行みそなはし。相諾あひうづなたまひてかみ御国みくにを。堅磐かきは常磐ときは茂御代いかしみよ足御代たらしみよなしさきはへたまひ。官々つかさつかさつかまつひとたち本末もとすゑ内外うちとあやまたず、茂鉾いかしほこなか執持とりもちて愛善信真まこと政事まつりごとをなさしめたまひ。飛騨人ひだびと墨縄すみなはただ一道ひとすぢまもるべき。三五おほもとをしへのり随々まにまにみちただしきみちを、弥遠いやとほ弥広いやひろひろみちびかしめたまひ。をのこをみなおいわかきも。相共あひとも於与豆礼およつれ妖言まがこと黐鳥もちどりかかことく。このみちしたうべなひ、しきこころたしめず、まがれることさしめず。あやまちてをかさむことは、神直日かむなほひ大直日おほなほひ見正みなほ聞治ききなほし。百姓おほみたからあめ狭田さだ長田ながたりて手肱たなひぢ水泡みなわ掻垂かきたり。向股むかももひぢ掻寄かきよせて、取作とりつくらむ水田種子たなつものは。霖雨ながめ降頻ふりしかはあふれてをかそこなことく。あらかぜ吹荒ふきすさびて、根掘ねこじたふ朽損くちそこなことなく。しきむし生出わきいで喰荒くひあれしめむことく。負持おひもてるくにの、茂瑞穂いかしみづほみのらしめたまひ。長人ながひと遠人とほひと名告なのらひつつ。千歳ちとせ万歳よろづよ生存いきながらへて。ためひとためいみじき功績いさをてむとおも人々ひとびと病煩やみわづらはむことあらば、一日ひとひ片時かたときすむやけく。惟神かむながら霊法みのりいづ御魂みたま寄賜よせたまひ。しるしるしあらはしてたちまえしめすくひたすけて。おの手手じしいへ業務なりはひゆることなくおこたことく。いやつとめにつとしまりて。子孫うみのこ八十連やそつづき五十橿いかし八桑枝やくはえごとく。茂木むくさかさかえしめたまひ、まもりまもりにまもりさきはたまへと。かしこかしこみもまをす。
109辞別ことわけてまをさく。あさつみけがれはらきよめて、をがつかへまつらくを。あめ斑駒ふちこまみみ弥高いやたか聞上きこえあげたまひて。宣教師をしへつかさをしへわざおの向々むきむきらしめず、その程々ほどほど功績いさをてしめたまひ。ことこれ家内やぬちはじめて、三五教おほもとくに教信徒まめひと諸々もろもろが。いへをもをもまもめぐまひさきはへたまへと。鹿児自かごじものひざ折伏をりふせ、宇自物うじもの頸根うなね突抜つきぬて、かしこかしこみも祈願こひのみまつらくとまをす。
 
121   三五教あななひけう本部ほんぶ大祭たいさい祝詞のりと
 
122これ神殿かむどのまついつきまつる、掛巻かけまくもあやかしこき、三五皇おほもとすめ大御神おほみかみ宇豆うづ大前おほまへに、斎主いはひぬし(某)つつしゐやまかしこかしこみもまをさく、八十日やそかれども、今日けふ生日いくひ足日たるひえらさだめて、皇道かむながら三五おほもと御教みをしへかしこかたじけなみ、千々ちぢ一重ひとへむくまつらむと、毎年としごとためし任々まにまにはるあき)の大御祭おほみまつりつかまつらむとして、奥山おくやま五百枝いほえ真栄木まさかき木棉ゆふ取垂とりしで、御食みけ高杯たかつき盛足もりたらはして、御酒みきみか高知たかしみかはらならべて、もちひかがみ八十やそ比良加ひらかかさね、御水みもひ堅塩きたし窪手くぼて盛満もりみたして山野やまぬもの甘菜あまな辛菜からな種々くさぐさ果実このみ海川うみかはものはた広物ひろものはた狭物さもの奥津おくつ藻菜もは辺津へつ藻菜もはいたまで百取ももとり机代つくゑしろもりたかして称言たたへごとまつらくを、たひらけくやすらけく聞食きこしめ相諾あひうづなたまひて、天皇すめらみこと大御寿おほみいのち手長たなが大御寿おほみいのち堅磐かきは常磐ときはに、天津あまつ日継ひつぎ天地あめつちむたいや遠永とほながさかさしめたまひ、なほただしくひとうつりてをしたまさとたまへる、三五皇おほもとすめ大御神おほみかみ御教みをしへは、ひときのたがく、ひときのあやまちあらしめず、皇道かむながら三五おほもと信徒まめひとたちおいわかきも、きよあかまことみちをのみうべなひて、しきいやしき邪道よこさのみちまどことなくことなく、かみゐやまきみたふとみ、親子おやこ夫婦めをと兄弟はらから朋友ともがきおこなただしくうるはしく、おの向々むきむきらしめず、いへなりはひ弥締いやしまりにしまいやつとめにつとめて、子孫うみのこ八十続やそつづきいたまで五十橿いかし八桑枝やくはえごと茂久栄むくさか立栄たちさかえしめたまひ、邂逅わくらは病疾やみわづらはむことあらば、一日ひとひ片時かたときすむやけく神随かむながら神法みのり伊豆いづ神霊みたまかかぶらしめたまひ、恩頼みたまのふゆあふがしめたまひ、まもりまもり守護まもりさきはたまへと祈願こひのみまをことさまきこ相諾あひうづなたまへと、鹿児自かごじものひざ折伏をりふ鵜自物うじもの頸根うなね突抜つきぬきてかしこかしこみもまをす。
 
163   本部ほんぶ大神おほかみ月次祭つきなみさい祝詞のりと
 
164これ神床かむどこいつまつまつる、掛巻かけまくあやかしこ三五皇おほもとすめ大御神おほみかみ宇豆うづ大前おほまへに、斎主いはひぬし(某)つつしゐやまひもまをさく。今日けふはしも月毎つきごと御祭みまつりつかまつるとして、御食みけ高杯たかつき盛足もりたらはし、御酒みきみか高知たかしみかはらならべて、もちひかがみ八十やそ比良加ひらかかさね、山野やまぬもの甘菜あまな辛菜からな種々くさぐさ果実このみ海川うみかはものはた広物ひろものはた狭物さもの奥津おくつ藻菜もは辺津へつ藻菜もは御水みもひ堅塩きたしいたまで横山よこやまごとらはして、称言たたへごとまつらくをたひらけくやすらけく聞食きこしめして、あきつ御神みかみ大八洲おほやしまくに知食しろしめ天皇すめらみこと大御代おほみよを、手長たなが大御代おほみよ堅磐かきは常磐ときはに、天地あめつちむた弥遠永いやとほながさかさしめたまひ、三五皇おほもとすめ大御神おほみかみ御教みをしへは、ひとときたがひなく、ひとききあやまちあらしめず、皇道かむながら三五おほもと信徒まめひとたちおのおのきよあかまことみちをのみうべなひて、しきいやしき邪道よこさのみちまどことなくことなく、かみゐやまきみたふとみ、親子おやこ夫婦めをと兄弟はらから朋友ともがきおこなただしくうるはしく、おの向々むきむきあらしめず、いへなりはひ弥締いやしまりにしまいやつとめにつとめて、子孫うみのこ八十続やそつづきいたまで五十橿いかし八桑枝やくはえごと茂久栄むくさか立栄たちさかえしめたまひ、まもりまもりまもさきはたまへと、祈願こひのみまをことさまこしめし相諾あひうづなたまへと、鹿児自かごじものひざ折伏をりふ鵜自物うじもの頸根うなね突抜つきぬきて、かしこかしこみもまをす。
 
196   各家かくけ神床かむどこ遷座祭せんざさい祝詞のりと
 
197掛巻かけまくかしこ三五皇おほもとすめ大御神おほみかみ大前おほまへに(某)由麻波利ゆまはり清麻波里きよまはりかしこかしこみもまをさく。八十日やそかれども今日けふ生日いくひ足日たるひえらさだめて、此回こたびあらた設備とりまかなへる神殿みあらかうつまつまつり、御祭みまつりつかまつらむとす。かれ御酒みき御饌みけ海川うみかは山野やまぬの種々くさぐさものを、たひらかにやすらかに聞食きこしめして、家長いへをさはじ諸人もろびとあやまちをかしけむつみけがれらむをば、神直日かむなほひ大直日おほなほひ見直みなほ聞直ききなほしまして、大神おほかみ御心みこころやすおだひしづまして、いや遠永とほながまもさきはたまへとかしこかしこみもまをす。

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